高濃度ビタミンC点滴療法ならびにオゾン療法はG6PD異常症の患者には禁忌です。この点滴療法を実施する前に必ず赤血球膜G6PD活性を測定します。
G6PD異常症は伴性劣性遺伝を示す家族性溶血性疾患で、アフリカ黒人男性の約12%,フィリピン,タイ,台湾,中国南部など東南アジアの男性の数%、世界に数億人もいると推測されています。日本では1975年の厚生省の調査班が188例のG6PD異常症を報告しています。また、山口県の調査ではG6PD異常症の頻度は0.1〜0.5%との報告があります。
米国では高濃度ビタミンC点滴療法を実施する前に必ず赤血球膜G6PD活性を測定します。これはG6PD活性が低下している患者に高濃度のビタミンCを血管内に投与すると、重症の急性溶血性貧血発作を起こす危険があるからです。米国・ニュージャージー州ではG6PD異常症の患者にG6PD活性を測定せずに高濃度ビタミンC点滴を行い、このために重症溶血発作を起こした事例が裁判で争われています。
現在、G6PD検査を実施されていない施設は是非実施するようにしてください。
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